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てだこの沖縄島通信
063号

パイの形

沖縄にはナゼか昔から「パイ菓子」がたくさんあるような気がします。もちろん昔と言っても30年くらい前の昔(^^;)ですけどね!

しかもそれらのパイは、フランス風の何層にも薄い皮が重なった、上質なバターたっぷりのサクサクした洋菓子タイプではなく、手作り感あふれるタルト生地風のもっさりしたパイが多いんです。そして、焼かないで「揚げて」ある上に、形がとってもユニーク!

丸や四角、三角といった、ごく普通の形ではなく、餃子型なんですよ!!!半月形?に近い感じですけれど、三角形ではなく、中の具がみっちりたっぷり入っているためまあるく盛り上がっているから、半月というより、やっぱり餃子!(^o^)

そして止めてあるヘリ、は餃子のヒダだとはちょっと違う、少し豪華な飾りヒダで、中国のお菓子みたいな感じです。きっとルーツは中国なんだとは思いますが、東京に居た頃にはあまり見かけなかったデザインなので、とても不思議な感じがしました。

そして中の具も、本当にいろいろあって、パインやマンゴーの餡はどう考えても中国から渡ってきたんだろうな〜という香りぷんぷん。

他には沖縄からの移民がとても多い南米から、子孫が沖縄に帰国してお店で売っている南米系パイの中身は、スパイスをきかせた挽肉やチーズなどのおかず系が入っていてこれがもう絶品!カロリー高いだろうな〜と思いつつも止められないおいしさ!でもナゼか形はやっぱりぶっくり餃子型(笑)。もうこうなると本当のルーツはよくわからない感じです。

もちろん、そういう変わった具以外にも、普通の?ブルーベリーとかアップルなどの日本でもポピュラーな洋菓子系もたくさんありますが、中でもイチオシはターンム!!!
以前、このコラムでもご紹介したターンム(田芋)ですが、その田芋を砂糖で煮てつぶしたリンガク(ディンガク=田楽)がなんと、パイの中に入って居るんです!(@@)

里芋にも似た、「芋の田楽入りパイ」なんて、想像できないですよね?(笑)それがもう、超超おいしいんですよ!!!中身の田楽餡は灰色で見た目はもうちょっとな〜って感じなんですが(笑)、何とも言えない素朴で滋味あふれる味わい。

パイはたいてい揚げてあるので(そこも沖縄らしいですよね)日持ちがするので沖縄土産にぴったりですよ。県内の製菓会社ではあまり作っていないようですが県内田芋2大産地である金武町(きんちょう)、宜野湾市大山(ぎのわんしおおやま)などにある小さな地元のお菓子屋さんや天ぷら屋さんで、時々売っていて名物にもなっています。

沖縄自動車道(高速道路)の中城(なかぐすく)サービスエリアでもちょっとおしゃれな形の(笑)田芋パイも売られていますがここのお菓子屋さんのでしたらパイよりも「田芋シュークリーム」の方がオススメかも!(ってパイの話からそれましたネ)是非沖縄ドライブの時は試してみてくださいね!

それから、復帰後の沖縄を象徴するアメリカンパイも見逃せません。これは普通のパイ皿で丸く焼いてあるごく普通のアメリカンパイなんですが甘さが半端じゃない!!!ここはアメリカ???と思うくらいド甘いんですよ〜
でもこれが沖縄の戦後経験者世代には好評で(笑)県民メタボ化に一役買って居るとしか思えない砂糖の量なんですけどね・・・ノスタルジーっていうのでしょうか。

戦争で負けて食べ物がない貧しい時代を経て、米軍配給の高カロリー物資によって救われた世代にとっては、あこがれの象徴みたいな味わいなんでしょうか。チェリーコークやドクターペッパーなどが、今でもとても好きというお年寄りがたくさん居るのも沖縄らしい現象かもしれません。

食べ物というのは、おいしい、そうでない、という判断、味つけだけで決められる物ではないのかもしれません・・・。


 


◇料理工房・てだこ(^o^) 亭
http://www.tedakotei.com/


 

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