前のページへ戻る

てだこの沖縄島通信
069号

重い弁当

 先日地元の新聞に「どうして沖縄の弁当はご飯の上におかずがのっているのか?」という県外出身者の質問がありました。(この場合の弁当はコンビニ弁当やチェーン店のではなくお総菜屋さんなどで売っているもの) そういわれてみると、30年以上前に那覇のローカルスーパーで買った弁当は価格やサイズから想像する重さの約2倍くらいずっしりとしていて、蓋が盛り上がるくらいおかずがご飯の上に盛られていました。

 中身はうろ覚えですが、びっしり敷き詰められたご飯の上には三枚肉の煮付け(沖縄では定番肉おかず)やゴーヤーチャンプルー、野菜炒め、ポーク炒め、卵焼き、赤いウインナ、魚のフライ、鶏の唐揚げ、、、などなどのおかずがこれでもか!というくらいのせられ(見た目は載せると言うよりみっちり詰め込んである感じ)蓋でぎゅうと押しつぶされて輪ゴムで止めてありました。完食するのは至難の業で300円位。うわ?すごい大盛りサービス!と思ったけれど、他のお弁当もみんなそれくらいの重量級だったので、『弁当=巨盛』という図式は昔からの伝統??のようです。

 そして今はといえば、さすがに都市部では健康志向でヘルシー系もたくさん出てきていますが、やはり全県的主流はみっちりどっしり系が人気(笑)。お年寄りなどは1つ買って、2?3食に分けて食べるといいます。本当にカロリー計算したらそれくらいが丁度良いかも(^^;ご飯の上におかずをのせるというと、普通は『丼』かな?と思われるでしょうけれども、決して丼ではないんです。白いご飯の上に大量のいろんなおかず(油炒めか揚げ物)が少しずつ、なんです。

 そんな巨盛系弁当、なぜおかずをご飯の上に「のせる」のか?についてはいろいろと説があるようです。そのなかでもいちばん信憑性が高い?と私がにらんでいるのは、「母の愛説」です(笑)。これは、以前に書いた巨盛系の大衆食堂の原理(?)と同じく、作っているのは殆どがお母さんたち。『お弁当を買いに来る人たちにお腹いっぱいになって欲しい』、限られたパック容器に出来る限りたくさん詰め込みたい!という気持ちから『ご飯が見えないくらいおかずをのせた重?い弁当』ができあがってきたのでしょう。

 元々沖縄は戦争で全て破壊された土地で、復興作業がきっかけとなり非常に多くの土木建築業者ができ、たくさんの現場労働者が居ました(現在はまた別の意味で多いですがそのお話はここでは割愛します)。現場でハードに働くお兄さんたちにお腹いっぱいになって頑張って貰いたい、という母の愛。ときとしてこの愛がコレステロール過多を誘引してしまっているのも事実ですが(^^;お弁当パックにこれでもか!と詰め込まれたご飯とおかずは愛そのもの。そして愛はずっしりと重いのです。

 皆さんも、沖縄へいらしたら、大手スーパーやチェーン店でない、そして、オフィス街でもない町の小さなお弁当屋さんを覗いてみて下さい。きっとお母さんの愛がみっちりのっかった、美味しそうなお弁当に出会えるに違いありません(^・^)。

 


◇料理工房・てだこ(^o^) 亭   http://www.tedakotei.com/


 

前のページへ 次のページへ

このコーナーは無断転載厳禁です。ご注意下さい

沖縄島通信TOPへ
播州ハムに戻る